環境に良いということで海外でも広がっている不耕起栽培。
以前読んだ『土を育てる』という本には、北海道の平均的農家の何十倍の面積で行っている不耕起栽培について書いてありとても気になっていました。
そのやり方の一部、緑肥を栽培して押し倒してマルチにするという方法。
この方法を、夏野菜を定植するにあたり一部の畑でチャレンジしたいと思います。
海外の超大規模有機農家がやっている方法を、超小規模な畝でやってみます!
リジェネラティブ農法を参考に
『土を育てる』の作者ゲイブ・ブラウンさんがやっているリジェネラティブ(循環再生)農法とは、緑肥を利用した循環型の有機栽培です。その循環には家畜も組み込まれています。
ゲイブ・ブラウンさんは日本の自然農法の提唱者でもある福岡正信さん著『藁一本の革命』にも影響を受けているのだそう。
自然農法のような栽培が、海外の大規模な農地でも実践されているということを知り、驚きと可能性を感じました。
緑肥を育てて押し倒すというやり方をやってみた
緑肥の栽培

本によると、マメ科、イネ科を含めた何種類かの緑肥を育てることが重要なようです。
今回私は、ライ麦、えん麦、クローバー、ヘアリーベッチ、スナップエンドウの五種類の種を緑肥として蒔いてみました。
種をまいたのは去年の12月22日です。
水路脇の一番端のスペースを今回初めて畝立てをして使うことにしました。
10~15㎝の間隔で、5種類の種を混ぜて筋蒔きにしました。
水はけが悪い場所なのですが、畑自体は乾きやすい畑なので夏の暑い時期にはこの場所は逆に使えるかもと思ったので使うことに。
ちなみに畑は、広島県福山市。温暖地に分類される場所にあります。
2月6日、発芽しているのに気づきました。緑肥を蒔くには遅かったのですが、無事に発芽。
春には胸丈くらいまで伸びて茂りました。

5種類蒔けばどれか相性のいいものが育つだろうと思っていたのですが(福岡正信さんの考え方を参考に)、意外にも5種類とも混ざって元気に成長。

初めて畝にした場所にも関わらずどれも生育が良かったです。マメ科とイネ科の相乗効果なのかな。

自家採種して余ったスナップエンドウも蒔いたのですが、5月には普通に実をつけてしかも美味しかったので販売もしてしまいました。
緑肥を押し倒す
育てた緑肥は押し倒してマルチにします。
押し倒す方法いろいろ
調べた結果、緑肥を押し倒す方法は以下の方法があります。
本に書いてあった方法は、ローラーの付いた機械で押し倒すという方法。広大な土地で行うにはこの方法が有効です。
インスタグラムで見つけた方法が、板を使って押し倒すという方法です。
板の両脇に紐を結んで首から下げて板を踏みながら歩いて押し倒していました。
ビニールハウスの中でこの方法をしてましたが、比較的狭い土地ならこの方法で十分です。
もう一つインスタグラムで見かけたのは、楽しそうにみんなで寝転んでコロコロ転がって倒すという方法。
何人かで楽しみながらこの方法もやるのは楽しそうです。
板で押し倒してみた

夏野菜の育苗が遅れたため、遅いのですが5月28日に緑肥を倒してマルチにしました。
小さなスペースなので、板を使って押し倒しました。
5月下旬になっていたので、エンドウには実が付き、エンドウには穂が付いて倒れ掛かっていたのでものすごく簡単でした。

押し倒した後がこちらです。
緑の絨毯のようになっていて、気持ち良さそうで思わず座ってしまいました。寝転んで倒すのもいいかも!と思えるくらい。
生きているのでリビングマルチって感じです。
夏野菜定植

5月31日、ピーマンとパセリの苗を定植しました。
耕していないので緑肥の根があって定植が大変かなと思ったのですが、筋蒔きにしたからかそんなに根に当たることもなく定植できました。
根が当たったところは鎌で刈ってほぐしてから植えています。

緑肥をよけて穴を掘って、元肥にボカシ肥をひとつかみ入れて定植しました。
小さい苗なので、今後緑肥に負けないか心配ではあります。
今後様子をみていきます
初めて畝にして野菜を育てる場所。しかも湿っている場所ということが心配ではあります。
今後無事に育ってくれるのか様子をみていきたいと思います。