農家がJAを利用するメリットいろいろ

農業の知識

農業とは無縁でゼロからの新規就農を目指して情報を集めていた頃、JAは利用しない方がいいのかなーと思っていました。

理由は、農家が書いた本を読んでいると「JAは割高なので利用せずに独自の販路を開拓した方がいい」と書かれている本が多かったこと。

また、当初から有機で野菜を育てる予定でしたが、有機栽培をしている人は利用していない場合が多く感じたからです。

現在は、JAの準組合員になっておりとてもお世話になっています。

私にとってはメリットがたくさんありました。

イメージで関わらないと決めてしまうのはもったいないと思うので、私のJAとの関わりや、経験から感じた農家がJAを利用するメリットについてまとめてみたいと思います。

きっかけは農業塾への参加

JAと関わりを持ったきっかけは、近所のJAが行っている農業塾に参加したことでした。

畑を借りたばかりの頃、近所には全く知り合いの農家がいなくて寂しいと研修を一緒に受けた畑仲間にしたところ、教えてくれて参加を勧めてくれました。

参加した結果、畑をしている近隣の知り合いが増えましたし、JAに対するイメージも変わりました。

農業塾では慣行栽培について教わりますが、講師の先生は有機でやっている私のやり方も尊重してくれてアドバイスもしてくれました。

とても楽しく参加することができ、2年間通いました。

今でもその時に知り合った仲間と連絡をしたり、会って情報交換したりしています。

全国的にJAの農業塾は開催されているようなので、参加してみるのはいいきっかけになると思います。

JAを利用するメリット

販路の確保

JAでは主に2つの販路があるのではないかなと思います。

JAの直売所

JAの直売所に野菜を出荷するため、準組合員となりました。

利用している直売所は、準組合員になった方が年会費が安くなるからです。

割と新しくできた直売所で、JAの方でも力を入れていることが感じられて利用者も増えています。

他にスーパーの直売所にも野菜を出していますが、販路は多い方がいいです。

組合出荷

地域の主力野菜について、組合出荷というものがあります。組合員になって協同で出荷するのです。

多くの大規模農家はこちらも利用しています。

私は小規模ですし利用してはいませんが、手伝いに行っている農家は組合出荷をしています。

組合出荷はメリットも大きいとは思いますが、デメリットも感じます。

メリット
  • たくさんの量でも全て買い取ってもらえる
  • 栽培に集中できる(自分で販路を探さなくていいので)
  • 組合員の農家仲間と協力したり情報交換できる
デメリット
  • 決められた基準に従わなければいけない(品種、A品・B品等のランク付けなど)
  • あまり高く買い取ってはもらえない
  • 有機で育てても評価されない場合が多い(見た目の出荷基準でランク付けされる)※地域によっては有機野菜に力を入れているJAもある

以前本で読んだ通り利用しない方がいいと考える人もいます。

しかし販路を自分の力で開拓するのは簡単なことではなく、日本の多くの大規模農家にとっては助かる存在であると思います。

アルバイトの紹介

農業関連のアルバイトをしたい人、逆に働き手を探している農家との橋渡しをしてくれています。

私も農業のアルバイトを紹介してもらい、何度かしています。

期間限定の場合が多いので、畑をしながらもできるし勉強にもなります。

相談・営農指導等が受けられる

JAでは定期的に栽培の講演をしています。

もちろん直接指導員さんに栽培についてなど、相談している人もいます。

先日は著名な講師を招いて直売所出荷者限定のセミナーも開催していて、参加して刺激になりました。

資材の譲渡

地域によるかもですが、不要になった農業資材や逆に欲しい資材の情報公開も行っています。

この紹介を通じて、中古のビニールハウスを入手することができました。

融資が受けられる

就農する場合、融資が必要なこともあります。

助かる人も多いのかなと思いますし、利用している人は多く感じます。

まとめ

以上、JAを利用していて感じるメリットをあげてみました。

気づけばいろいろと利用させてもらっているなーとわかりました。

JAとしても農家がいないとやっていけないわけで、基本的には農家の見方です。

農家のための大きな組織なので、必要に応じてお世話になったらいいのではないかなと思います。

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