日本の野菜のオーガニックなどの栽培方法の表示、わかりにくいと思います。
野菜を選ぶ際、農薬や化学肥料の使用について気になる場合に参考にしたくても、違いがわかっている方は少ないのではないでしょうか?
最近は、
などの栽培方法について書かれていたり、HPやSNSなどでアピールされている場合もあります。
これらの違いについて、できるだけわかりやすくまとめてみたいと思います!
農家を目指している私が研修で習ったこと、今まで農家を訪問して見聞きした実情も補足しています。
※記事をまとめた時点での内容です。今後法改正で変わる可能性もありますのでご注意ください。
有機栽培・オーガニック(有機JAS認定)
有機栽培=オーガニックです。
日本では、有機JASを取得して有機JASのシールを貼らないと有機栽培(オーガニック)表示をしてはいけないことになっています。
認定が厳しく、信頼性のある表示です。
認められる農薬などありますが、必ずしも使用しているということではありません。
今まで見学に行ったJAS認定取得の農家の中には、認められる農薬も使っていないという企業や、自然栽培をしている個人農家もありました。
有機JASを取得すれば周りの農家からも一目置かれ、企業との取引も有機としてアピールできるので有利になります。
しかし、費用が年間10万円ほどかかり、さらに検査員の旅費や宿泊費が必要な場合は実費負担となります。
認定のための手間やコストが掛かるので、残念ながら取得を断念し、栽培に力を注ぐという農家も少なくないようです。
特別栽培農産物
有機JASと比べると、基準やコスト面で取得しやすくなっています。
農薬や化学肥料が慣行使用(一般的な栽培の使用)の5割以下ということですが、使用しなかった場合は表示欄に 「節減対象農薬:栽培期間中不使用」 といった表示になります。
有機JASほどの厳しさではないとはいえ、手続きに時間をとられます。その割に認知度が低いので、取得すべきか悩む場合もあるようです。
栽培期間中、農薬・化学肥料不使用
有機JASや特別栽培農産物などの認証は受けていないけれど、農薬や化学肥料を使用せずに栽培した農産物について、自主的に表示されています。
自然農、自然農法、自然栽培、炭素循環農法
これらも自主的に表示される表示です。ただちに法令違反となるものではありませんが、具体的な説明をすることが望ましいとされています。
それぞれの栽培方法は、少しずつやり方に違いはあるものの、共通することは農薬(除草剤含む)・化学肥料・動物性の肥料や堆肥を使用しないという点です。
植物性堆肥は使用している場合が多いように思います。
まとめ
以上、野菜の栽培方法の表示の違いについてまとめてみました。野菜を購入する際の参考の一つとなれば幸いです。
求める野菜は人それぞれだし、農家のこだわりもそれぞれです。
表示だけでは見えないこともありますし、農薬不使用でも手間なので何も表示しないという農家もいます。
「一消費者」でもある私個人としては、こだわりポイントはどんどんアピールもらった方が購入するときの参考になるのでいいと思うのですが。悪意ある表示は困りますが。
自分好みのものを生産・販売している信頼できる農家や企業を見つけることができれば、一番いいのかなと思います。
農林水産省 有機食品の検査認証制度(https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html)
農林水産省 特別栽培農産物に係る表示ガイドライン Q&A(https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html)