新しく借りた畑では、
「イノシシが素通りする畑づくり」をする
というちょっと変わったイノシシ対策をしていました。
結果、ウリ坊が畑を走り回っているのを2回目撃し、ご近所の畑では被害が出ているにも関わらず、私の畑の昨年の被害はゼロでした!
「イノシシが素通りする畑」とは、炭素循環農法を提唱した林さんのサイトにあった表現です。
新しい畑では炭素循環農法を取り入れていますが、イノシシ対策にも良さそうに感じたことも取り入れた理由の一つです。
とはいえ半信半疑でしたので、この結果はすごいと感じています!
炭素循環農法について、特に「ミミズを増やすことは畑に良いのか?」という点については賛否両論あるとは思います。
一例として参考になればと、取り組んでいた内容と理由についてまとめてみます。
畑づくりで意識したこと
イノシシ素通りの畑にするために意識したことは、
ミミズを発生させない!!
ということです。
具体的には、
ということに注意し、発酵型の畑にすることを意識しました。
さつまいもはイノシシの好物と聞くので、さつまいもを植えた畝だけはワイヤーメッシュで囲いました。
他は全く囲っていなく、イノシシは好き勝手に畑の中を走れる状態です。
ミミズとイノシシと畑の改善
「ミミズは増やした方がいいのでは?」
そう思う方も多いと思いますが、私は以下の経験・考察から増やさないようにすることにしました。
過去に遭ったイノシシ被害
過去イノシシ被害にあった畑は、とにかく水はけの悪い畑でした。
堆肥として腐葉土を使用
↓
腐葉土を入れた畝に細いミミズが大量発生
↓
モグラの穴がたくさん
↓
イノシシに耕される
という経験をしていました。
この経験でイノシシの目的は、明らかにミミズだと感じました。野菜はなぎ倒され、食べられた感じは無かったからです。
腐葉土を入れていなく、ミミズが発生していない畝は荒らされずにそのままでした。
このことを落ち着いて考察してみると、
水はけが悪く腐敗した腐葉土の分解目的にミミズが大量発生
↓
もぐらがミミズ目的にやってきて穴をあける(=空気を入れて水はけを良くする)
↓
もぐらも食べきれずイノシシがミミズ目的に来て耕される(=さらに耕されて水はけが良くなる)
という、畑を改善させる素晴らしい自然のサイクルかなとも思えたのです。
ミミズは畑に良いのか?
炭素循環農法では、
と記載されています。
しかし、ミミズにお世話にならないよう直接、有機物を微生物に与える方がより効率的に土壌改良ができるとしています。
また、 イノシシは餌場の臭い(腐敗臭)でやってくるとも。
ミミズ堆肥などもありますし、ミミズを活用した土壌改良の方法もあるのかもしれません。
しかしイノシシ対策を考えていた私は、ミミズではなく微生物の力で改善していくという畑づくりをすることにしました。
新しく借りた農地は数年耕作されていなく、水はけがとてもいい場所です。ミミズがほとんどいませんでした。
その状態を維持するように気をつけました。
イノシシ対策の効果
こうして畑づくりをして一年、畑をイノシシが走り回った形跡はたくさんありましたが、野菜の被害はゼロ。
ワイヤーメッシュで囲われたさつまいも、触られた形跡も無さそうでした。
畑には低くなっていて耕していない水はけが悪いところもあるのですが、そこは掘り返された形跡がありました。
畑のある場所はわりと住宅地が多く、目撃されたイノシシは小さいイノシシ数頭です。
山の中などでもっと大きいイノシシがたくさんいる場合も効果があるのかはわかりません。
まだ一年だけなので、もう少し検証の必要はあると思います。
まとめ
以上、イノシシ素通りの畑づくりを意識してミミズを増やさないようにした結果、イノシシ被害に遭わなかったという一年目の取り組みでした。
電気柵やワイヤーメッシュで全体を囲わなくて大丈夫なのか、ドキドキしながら畑をしていましたが、効果を感じることができて良かったです。
畑は転換途中で、まだまだ野菜の出来はまばらです。でも原理は合っているのかなと手ごたえは感じています。
野菜が良くできて、イノシシも素通りの畑になったら本当に最高だと思います。